症状がひどい場合は手術になることも

二つめは、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)です。手根管とは、手のひらのつけ根にあるトンネルのことで、その中を9本の腱と、親指から薬指の感覚を司る正中神経が通っています。

「手根管の中を通る腱の滑膜が腫れて正中神経が圧迫されることで、親指から薬指に痛みやしびれが出るのです」

いずれも、手指の使い過ぎを避け、休めることが肝心だそう。

「安静にすることで痛みはやがて治まります。ただし、症状がひどい場合はステロイド注射で炎症を抑え、再発を繰り返す場合は、手根管の尾根にある靭帯を切る手術を行うこともあります」

三つめは、手指の変形関節症です。

「手指の関節の軟骨がすり減ると、骨同士がぶつかり、とげのようなでっぱりができて手指が変形。第一関節の変形はヘバーデン結節、第二関節の変形はブシャール結節といいます。テーピングや塗り薬で痛みを感じにくくする治療を行うことで、2、3年で治まるケースがほとんどです。それでも痛みが治まらない場合には、人工関節を挿入する手術を行うこともあります」

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