世間を変えられなくても、自分の周囲は変えられる

大人は、自分の人生に誇りを持って生きるべきです。どんな種類の仕事であろうが、年収がいくらであろうが、自分がやっている仕事や行動、人生に自信を持って、堂々と人に話せる状態でいればいいだけなのです。それを子供に見せてあげればいい。

広い視野で見ると、年収が800万円を超えると、その先は何億円、何兆円稼いでいようが、幸福度に大差はないという調査結果もあります。つまり、成功した人が偉いわけではないし、人生に成功と失敗という定義を作った時点で負けだと思います。

それよりも、「私はこうやって生きてきました!」と胸を張って言える自分に成長できた状態が、子供たちにとっての理想型なのではないでしょうか。

世間を変えるのは難しいけれど、自分の身の周りは変えることはできます。愚痴や不満ばかり言っている人に巻き込まれず、そんな人たちが拡散する負の思考に染まらずに、自分の身の周りを整えることで、何が起こってもジタバタすることがなくなるでしょう。

その先で、子供たちを清らかな大人に導くことができると思うのです。

※本稿は、『近づいてはいけない いい人 - 一億総サイコパス社会の歩き方』(発行:ヨシモトブックス  発売:ワニブックス)の一部を再編集したものです。


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コロナ禍の東京。芸人の仕事が激減した僕はネタを探しに街に出た。 山手線に乗ってみる。ふと車内にいる人を霊視してみた。 みんなまるで精神を病んでいるような黒くどよんとした生き霊だった――。 YouTubeの心霊系チャンネルは登録者数20万人を超える"視えすぎ芸人"のシークエンスはやとも。 社会的成功が正義かのような価値観の令和日本。その結果、自分を失ったサイコパス的「いい人」が生まれ、周りの人を傷つけている。子供と向き合わずに教育し、職場では平気で人を貶める。身近で不気味ないい人の正体を暴き、こんな閉塞感漂うサイコパスだらけの世の中にやられないための「自分のあり方」を 教えてくれる一冊。