認知症の人が見ている世界に寄り添って
みなさんも、目が覚めたときに、自分がどこにいるのかがわからないと、不安になって混乱すると思います。
こうしたケースでは、優しく「ここはデイサービスですよ」と説明すれば正しく認識してくれる可能性もありますが、大切なのは、安心できるように笑顔で声をかけ、ご本人の状態をよく見て話を聞くことです。
そうすると、ご本人が「どこにいるのか」「いつの時代にいるのか」を想像できることがあります。
その世界に寄り添い、認知症の世界と非認知症の世界のギャップが少なくなるように接していくことが大切です。
※本稿は、「マンガでわかる!認知症の人が見ている世界」(著:川畑智、監修:遠藤英俊、マンガ:浅田アーサー/文響社)の一部を再編集したものです。
「マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界 」(著:川畑智 監修:遠藤英俊、マンガ:浅田アーサー/文響社)
日本の認知症の患者数は増加の一途を辿っており、数年後には「誰しも認知症の人と接する社会」が訪れます。認知症の人とのコミュニケーション法は、今や誰にも必要な知識です。しかし、「何度も同じことをいう」「家族の顔がわからなくなる」「財布を盗んだといわれる」「理由もなく歩きまわる」など、家庭介護の場面では、認知症の人の不可解な言動にイライラしたり、疲弊したりすることが少なくありません。本書は、認知症ケアの現場で数多くの認知症の人と接してきた著者の豊富な知見をもとに、不可解な行動の裏にある心理をマンガ形式で紹介。その言動の理由がわかれば、認知症の人が愛おしくなり、介護がらくになるのです。
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