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「見当識障害」とは 認知症の人が見ている世界
いつ、誰、どこ が分からなくなる怖さ
認知症の人が見ている世界に寄り添って

いつ、誰、どこ が分からなくなる怖さ

男性の場合、働き盛りだった30~40代に戻るケースが多いようですが、これは、認知症による不安を解消するために、自分がはっきりわかる時代や、元気で充実していた古きよき時期に戻るのではないかと推測されています。

『マンガでわかる!認知症の人が見ている世界』著:川畑智、監修:遠藤英俊、マンガ:浅田アーサー/文響社)

このマンガでも、ご本人はバス通勤していた現役時代に戻っているので、デイサービスの送迎バスを通勤のバスだと認識しています。

実際には介護ドライバーがバスの乗り降りを介助しようとしていますが、ご本人の世界では、突然、通勤バスの運転手に話しかけられた状態にあるのです。「バスから降りましょう」と手を差し出されても、不安を感じて混乱してしまいます。