ある日、母からの電話で、「嫁に『もうお義母さんの面倒はみません』と言われた」と聞きました。母は台所へも入れず、家の中での自由を失い、食事も弁当を買って済ませていたようです。「もう行くところがなくなっちゃった」と弱った様子の母にいたたまれなくなり、咄嗟に「うちに来る?」という言葉が出ました。

しかし夫の意見も聞かず、私の一存ではどうすることもできません。義妹と話し合おうとしても、「お義姉さんとお話しすることはありません」と一方的に電話を切られる始末。もはや置いておくことはできないと思い、母を迎えに行きました。

 

「殺すからな」と書かれた手紙に心を痛めて

弟から「鬼の脅迫状」が届いたのは数日後のこと。そこには、「親きょうだい、母の親類と縁を切る。話し合いはしない。これ以上、赤の他人の面倒はみない」という文章と、母と私と妹に対する悪口が書き連ねられてありました。「赤の他人」という言葉で、弟が義妹の代わりに書いた文章だとわかります。

長年同居してくれた弟には感謝し、常々立派な子だと思っていたのですが、捨て犬のように母を放り出したことが許せません。わが家も姑との同居が終わり、ようやく夫婦2人の生活に、という時期だったので、夫に迷惑をかけたくないという躊躇いもありましたが、説得し母との同居を認めてもらったのです。

私は弟家族が幸福ならそれでよい、20年以上同居してくれたのだから、今度は私の番かな、と思いました。