ソフトネットワークの価値

縁あって知り合った人はあなたの人生の、目に見えない財産、すなわち無形資産です。生活や行動を共にしなくなってもあなたの大事なソフトネットワークの一員です。

ソフトネットワークというのは、頻繁に会うわけではなく、せいぜい年賀状やクリスマスカードのやり取りをする程度の淡い付き合いですが、いざとなれば連絡が取れる。ふと仕事や求人で思い出して紹介する、ちょっとした頼みごとができる程度の間柄です。

アメリカなどでは転職の際頼りになるのはこうしたソフトネットワークだといわれます。家族や親族、よく気心を知り、いつも行動を共にしているような職場の仲間より、自分と別の世界を持っている人が知り合いにいると緩やかに世界が広がります。

転職だけでなく、思いがけないアドバイスを受けたり、よい人を紹介してくれたり、渦の中にいる当人は気がつかない違った見方を提示したりしてくれます。自分も相手を信頼できて緩やかに知り合っている友人は人生を豊かにしてくれます。

私もそうした友人に感謝しているので、古い友人たちをすっきり断捨離しないで、柔らかい関係を保っていきましょう。

古い友人たちも断捨離せず、柔らかい関係を保って(写真提供:Photo AC)

せっかく縁あって知り合った友情も愛情も手入れしないといつの間にか絆はなくなってしまいます。同窓会、同級会も全く音信不通にしてしまうのではなく、3回に1回、5年に1回は都合がつけば顔を出し、緩やかにつながっていきましょう。