人間関係を長い視点で考えなければならなくなっている

時間と距離を置いておくうちに、怒りや悔しさも冷めていきます。ちょっと気まずいことがあってご無沙汰していた友人と10年ぶりで会ったら、懐かしい旧友として関係が復活することもあります。

古い人間関係は不快なことがあってもきっぱりと切るよりもそっとしておく。縁がなければそのままフェードアウトする、縁があればまた付き合う、きっとそれは友人だけでなく恋人や配偶者にも当てはまります。

人生が長くなってきているということは、人間関係を長い視点で考えなければならなくなっているということです。

短期のそのとき、そのときに「親友」をつくりまた断捨離して使い捨てていくのではなく、好意も持てる人が少しずつ増えていく、その人たちと柔らかくつながっていくのが豊かな人生の重ね方と思います。

※本稿は、『女性の覚悟』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

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女性の覚悟』(著:坂東眞理子/主婦の友社)

「品格・たしなみ」の次のキーワード「生きる覚悟」を書下ろし。50代以降は「おひとよし、生涯労働、無形資産」で人生が充実。「品格」「たしなみ」の次に、今必要なのは「生きる覚悟」。「人生こんなはずではなかった」「自分ばかりが損をしている」「家事は私ばかり、疲れた」「100年時代といわれてもまだ数十年ある。この先の老後が不安」といった悩みを抱える40-60代に坂東眞理子さんが新しいメッセージを書き下ろしました。読後、一歩前に踏み出す勇気をもらえる一冊。