この記事の目次
〈症状〉軽症糖尿病で症状なくとも大血管障害に要注意 〈原因〉遺伝的素因の影響が大きい。そこに日々の生活習慣が関与する 〈治療〉薬の選択肢は幅広く、担当医師とよく相談して
〈予防〉家族に糖尿病がいたら早めに検査・予防

〈予防〉家族に糖尿病がいたら早めに検査・予防

糖尿病は遺伝による影響が大きい疾患。両親のどちらかが糖尿病だと高い確率で発症するので注意が必要です。特に女性で妊娠を希望する方は、健診などで糖尿病の検査を受けてください。

それは、「(1)妊娠糖尿病」と「(2)糖尿病合併妊娠」があるからです。妊娠中に初めて発見または発症した糖代謝異常で、明らかな糖尿病にはなっていないのが(1)、糖尿病だった人が妊娠するのが(2)。(2)の場合はあらかじめしっかり血糖コントロールをしておかなければ妊娠率が低くなるほか、胎児の奇形などのリスクが高まります。血糖コントロールをよくしておくことを心がけてください。

そして、予防の基本は「食事」と「運動」。当院の体組成測定装置を用いた定期的測定では、中高年の人が1 年間普通に生活した場合、筋肉量の増える人は約10%、維持できている人は30%。残りの60%の人は筋肉量が減少します。増えた10%の人はジョギング、速歩やスクワットなどを行っています。新型コロナウイルス流行後はますます運動が減る傾向があります。女性は特に日に当たらず骨粗鬆症、また骨格筋が減りまるで高齢女性と同じ筋肉量の若い女性が増えているのです!

筋肉が多ければより多くのブドウ糖が取り込まれるので、糖尿病を遠ざけます。腎臓の悪い方は主治医と相談が必要ですが、高齢になったら特に、不足しがちなたんぱく質をきちんと摂取してください。お茶漬けやうどん、そうめんだけなど糖質メインの食事で済まさず、必ずたんぱく質を取り入れる食生活を心がけましょう。それと同時に運動を積極的に行うこともとても重要です!

ただし、糖質は1日150g以上必要。たんぱく質は体重(kg)×1.0gが目安

図:糖尿病を防ぐ食べ物