炎症があると「病気や疲労感」といった印象を与える

このほか、体内で増えたAGEや活性酸素なども、肌の慢性炎症の原因になります。

『名医が教える 炎症ゼロ習慣 ~体内年齢が10倍若返る~』(著:今井一彰/飛鳥新社)

慢性炎症と肌老化の関係には化粧品会社も注目し、研究を進めています。最近は炎症を抑える「抗炎症」の商品も登場していますし、炎症の原因となる糖化や酸化に着目した「抗糖化」「抗酸化」化粧品も増えています。

炎症があると、見た目にも関係してくるという話に関連した、面白い実験を紹介しましょう。人は人の顔を見ると、直感的に「病人(体内に慢性炎症がある)かどうか」を見抜くことができるといった興味深い研究結果があるのです。

2018年、英国王立協会(王立科学アカデミー)に掲載された論文では、実験的に炎症反応を起こした(インターロイキン6の数値が高レベルな)16名の合成画像と、健康な16名の合成画像を見比べたときに、81%の人が「病人(炎症反応がある人)」を識別できることがわかっています。

この実験から、炎症があると、「病気や疲労感」といった印象を与えることも明らかになりました。