自分にしかできない仕事なんてありません

私が妊娠したのは28歳のとき。育休も時短もきっちり取りました。

でもやっぱり、「休んだら誰がこの企画を担当するんだろう」「この作家さんは私でなければダメなのに」「きっと人事も上司も困っているに違いない」「みんなに迷惑をかけてしまった」と、とにかく後ろめたかった。管理職候補の女性にお話を伺うと、20年の時がたっても同じようなことを考えているんですよね。

ハッキリ言いますが、自分にしかできない仕事なんてありません。

あるかもしれないけれど、本当にそうなら、会社員でいる意味がない。命より大切な仕事もないし、育児休暇や時短勤務は権利です。

命より大切な仕事もないし、育児休暇や時短勤務は権利です(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

40代近くになってやっと踏んぎりがつき、レディースクリニックの門を叩いて「なんでもっと早く来なかったの!」と叱られた、という友達の話を幾度となく聞いている私としては、1年くらい仕事を休んだって、いっときペースを落としたって、そのあと挽回できる、と強くお伝えしたい。

会社は待ってくれるけれど、卵子は待ったなし。不妊治療は大変だし、年齢とともに流産の確率は上がります。