昨今、キレる人が多くなったのではないか――(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
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昨今のクレームに思う

先頃、遠方にいる従姉から電話があったが、元気がない。なんでも同じマンションに住む女性からクレームを受けたのだという。長年住んでいて初めてのことでショックとのこと。

その内容は、「手入れをしている鉢植えのところに、レジ袋が飛んできて迷惑している」。スマホの写真を証拠品のように見せつけ、「何か対策を」と言って去っていったとか。心当たりがない従姉は、以来、窓を開けずに過ごしているそうで、「まいった、まいった」の連発である。

私の家は戸建てで、車庫にはしょっちゅうレジ袋や空き缶などが転がりこんでくる。風のせいなのか、人間のせいなのかもわからず、仕方なく片づける。さほど頭に来るわけでもない。

コロナ禍の最中、スーパーでレジに並んでいた私。前の人が一歩進んだので私も一歩前に進んだら、その人が振り向いて「距離をおきなさいよ」と大声で怒鳴られ、びっくりしてしまった。

しかしその直後、ほかのレジで、その人が同じように注意されているのを目撃。「そんなに厳しく言わなくても」と反論しているのが聞こえた。人によって考え方や感情の違いがあるから一概には言えないが、昨今は、ちょっとした行き違いでクレームをつけたり、キレたりする人が多くなったようで怖い。

従姉には、今回のことはあまり気にせず、しばらく知らんふりをしていたら、と伝えた。


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