長かった9年半

ピン芸人になるまでがダメすぎて、劇場の一番下のランクのオーディションすら受からへん状況だったんですよ。

西森とのコンビを解散したあと、いまは吉本新喜劇にいる奥重(敦史)っていうヤツと4年半コンビを組んでたんですけど、それが解散となったときに、まわりは僕が芸人をやめると思ってたみたいです。

僕も正直、「もうムリやな……」って思ってて。ただ、続けるにしてもコンビだと相手のせいにしたり、相手のマイナス面ばかりが目についたりするので、もうひとりでやるしかないと。

半年くらいピンでがんばって、悔いなくやめようっていう感じでした。その半年ぐらいも、めちゃくちゃスベってましたけど。

『僕はどうしても捨てられない。』(著:おいでやす小田/発行:ヨシモトブックス、発売:ワニブックス)