運命を左右する、劇場とネタの相性
劇場メンバーになってからは、だんだん調子もよくなっていきました。「baseよしもと」がなくなって、劇場が「5upよしもと」になってすぐ、オーディションでいける一番上の「ファーストメンバー」までいったんです。
baseよしもとがなくなって喜んでたのも、たぶん僕ぐらいでしょうね。baseではいいことなんて一度もなかったのに、5upになったら1軍までいけたので。おそらく、劇場との相性だと思います。
baseは200人キャパくらいの狭くて暗い地下の劇場で、シュールな世界観のネタが観やすい雰囲気やったんです。5upは寄席の劇場で、天井も高いしキャパも340人くらいあった。
そこでシュールなことをやっても小さくまとまって見えてしまうので、僕みたいに声に迫力のあるタイプのほうがハマるんです。やってることは変わらないのに、結果がまるで違った。本当に運がよかったと思います。
※本稿は、『僕はどうしても捨てられない。』(発行:ヨシモトブックス、発売:ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『僕はどうしても捨てられない。』(著:おいでやす小田/発行:ヨシモトブックス、発売:ワニブックス)
モノも人生も捨てたもんじゃない。ーー苦節20年、長かった下積み時代は無駄じゃなかった。
R-1グランプリ5年連続決勝進出、2020年M-1グランプリでは準優勝と結果を出し、バラエティを中心にテレビドラマにも連続出演中の、稀代のピン芸人おいでやす小田のモノにまつわるエトセトラが詰まっています。
20年以上使用しているガス式炊飯器、丈夫すぎるラーメン鉢、もうボロボロで黒ずんでさえいる10年選手のタオル、7年使い続けてるのに減らない目薬(抗菌)、いつかはつくかもしれない使い切った乾電池、10年前からなぜかいつまでも減らない綿棒、etc...。
捨てられない男のルーツと諦めないポジティブシンキングがココに。とくとご覧あれ!