中東初開催となるカタールワールドカップ。初戦にて強豪ドイツを2対1で破った日本代表は、今夜コスタリカとの第二戦を迎える。その初戦で攻守の要として再三のピンチを防いだ勝利の立役者が遠藤航選手だ。25歳で海外移籍を果たすと、世界屈指のフィジカル能力を誇るドイツのブンデスリーガで2年連続「デュエル(1対1の対決)勝利数1位」を記録。所属するシュトゥットガルトではキャプテンに就任するなど、「不可能」と思われたことをことごとく覆してきた。その遠藤選手、日本代表におけるベテラン選手たちの“ある姿勢”に感化されてきたそうで――。
「森保ジャパン」の苦境
試合の結果を左右する「戦う姿勢」。それはどうやって作っていくのか。
ロシアワールドカップ、カタールワールドカップ予選でともに日本代表のユニフォームを着て戦っている(長友)佑都くんは、そのアプローチがとてもうまい選手だと思っています。
日本代表としては歴代2位の137試合に出場し、クラブでもセリエAの名門・インテルなどヨーロッパの強豪でプレーをしてきた選手です。日本屈指のキャリアを持つ佑都くんはことあるごとに「メンタリティ」について声を上げていました。
印象に残っている二つの出来事があります。それは対照的なアプローチでした。
ひとつは、カタールワールドカップを目指す最終予選を戦う9月シリーズのこと。ホームでオマーンに負け、中国には1対0で勝ったものの内容は低調なものでした。
僕たち「森保ジャパン」の苦境はここから始まったといえます。