年金に頼りすぎないお金のプランを立て、年をとっても不自由ない暮らしをするには――(写真提供:Photo AC)
円安に物価高と、家計が逼迫する今日、お金のやりくりに悩まされている家庭は多いことでしょう。若い世代だけではありません。年金の支給額も減額の一途をたどっているため、高齢者が年金だけで生活するのも厳しい時代となっています。そんな今だからこそ、「お金」について真剣に考えたいもの。今回は、暮らしの負担を少しでも軽減するための、お金との付き合い方をご紹介します。
この記事の目次
・年金の支給額は減っていくばかり。SNS上では多くの不安の声が… ・固定費を見直そう!「節約」のススメ ・年代別に考える年金・お金の問題 ・iDeCo、NISAも検討を

国民年金の支給額は減っていくばかり。SNS上では多くの不安の声が…

日本の景気悪化が嘆かれるようになって久しいですよね。最近では、ウクライナ情勢に加え急速な円安による物価高が家計を直撃していることもあり、将来を悲観してしまっている人も多いのではないでしょうか?

物価高だけではありません。年金に関する不安も多いと考えられます。SNSで年金に関する発言を覗いてみると、以下のようなネガティブな声が非常に多く見られます。

「光熱費、住民税、国民年金保険料…もう無理、お金がない!」
「老後に年金だけで生きていけるのかなあ」
「定年を過ぎても働き続けるしかない…?」

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実際に、この10年間での国民年金の増減額を見てみましょう。厚生労働省の「令和4年版厚生労働白書」によると、2022年度の国民年金の満額支給額は、777,800円となっています。対して、10年前の2012年度の満額支給額はいくらだったかというと、786,500円です。つまり、この10年で年額8,700円が減額された計算になります。

このように、国民年金の支給額は次第に引き下げられてきており、もはや老後に国民年金だけで暮らすことは困難なのでは、と不安視する人が増えてきているのは当然のことといえます。

老後の生活を国民年金だけでやりくりすることが難しくなった今、早いうちからお金との付き合い方について知っておき、老後に備えておくに越したことはありません。

総務省の公開する2021年「家計調査報告」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯は、毎月18,525円の赤字となっています。単身無職世帯でも、毎月9,402円の赤字です。

そうなると、老後に備え、早くから何かしらの手を打っておきたいところ。お金のやりくりを工夫する手段を考えてみましょう。