舌に広がるジビエ料理の深い余韻
最近、巷でよく見かける“ジビエ”の文字。ジビエとは狩猟で得た自然の野生動物のことで、古くヨーロッパでは貴族のステータス的存在だったとか。
そんなジビエ料理をこよなく愛しているのが、室田拓人シェフだ。
「もともとクラシックなフレンチが好きで。中でもジビエは面白い。自然の中で自由に育つためか、脂ののりから肉の色の濃さまで、一つとして同じものがないんです」。それだけに扱いは難しいが、半面、それが魅力でもあるという。
ランチではそのジビエをコースで提供。ユニークなのは、前菜の「孔雀のパテ・アンクルート」。現在、石垣島で害鳥として駆除されている孔雀の命を大切にいただこうと室田シェフが調理。曰く「鶏と豚肉の中間のような味」だそうで、これをフォアグラと合わせ、淡白な中にも深い余韻のある一品に仕上げている。
一方、メインの蝦夷鹿は腿肉をシンプルにロースト。適度な歯応えと軟らかさの中、噛み締めれば赤身肉ならではのコク味が舌に広がる。どちらも脂肪は少なめ。ダイエット中でも罪悪感なく楽しめそうだ。
LATURE ラチュレ
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