酒粕の旨味を味わいつくす

京都市街の烏丸にほど近い高辻通沿いにある築百余年の町家をリノベーションし、4月に開店した酒粕専門のレストランショップ。

1673(延宝元)年創業の伏見の酒蔵「玉乃光」が営み、純米吟醸酒だけを扱う酒蔵ならではの香り高い上質な酒粕を用いた料理を提供。酒粕に特化した新ブランド「無垢-muku-」の商品も販売している。

昼はそのおいしさを知ってもらおうと12種類の料理をワンプレートに盛って提供。酒粕と味噌に漬け込んだサーモンの幽庵焼き、酒粕を合わせた特製だしで炊いた大根のおでん、酒粕クリームチーズなどの酒粕料理をはじめ、塩糀を使ったジューシーな鶏の唐揚げや定番のだし巻き玉子などを楽しめる。

酒粕や塩糀を使った料理にだし巻き玉子や季節の一品など全12種を盛り合わせたプレートランチ2200円。炊きたての月替わりの土鍋ご飯、酒粕ポタージュ、食前酒の甘酒付き

季節野菜の和え物やおひたしもあって、肉、魚、野菜のバランスもよい。合わせて供するポタージュにももちろん酒粕を使用。その香りとともに白味噌の甘みと豆乳のコクが口の中で広がり、炊きたての土鍋ご飯とピタリと合う。

酒粕が生むおいしさと季節の味を味わえて、発酵パワーで夏の疲れや食欲不振も解消されそうだ。

左から、扱いやすいようにやわらかくした「ねり粕 スパウトパック」648円(300g)、粕汁や粕漬けなどに使う純米吟醸酒粕の「板粕」648円(500g)、レストランで提供している「酒粕クリームチーズ」810円。いずれもここだけで販売している「無垢-muku-」の商品