この記事の目次
老後のお金は用意だけでは不十分 資産は整理し、託す先を決める デメリットも把握してしっかり検討を
《メリット・デメリットを比較》認知症に備えるお金の対策あれこれ
【家族信託】
【代理人カード】
【信託銀行のサービス(サポート信託)】
【生前贈与】 【成年後見制度(法定後見)】 【成年後見制度(任意後見)】 >>注意!<<

《メリット・デメリットを比較》
認知症に備えるお金の対策あれこれ

介護費用を現金で用意しているか、不動産などの売却費用で賄おうとしているかによっても、選ぶ基準は変わります

 

【家族信託】

不動産や株、預貯金などの管理・運用・処分の権利を、信頼できる親族に託す契約を結ぶ。介護が必要になった際、主に不動産や株などを現金化して費用に充てたい場合に適している。初期費用に50万~100万円ほどかかるため、1000万円以上の資産を信託する人向き

《メリット》
・契約内容に本人や親族の意向を反映しやすい
・裁判所への報告義務はなく、受託者の判断で資産の管理や処分ができる

《デメリット》
・認知症になった後では信託契約は結べない
・登記費用、公正証書作成時の手数料など、信託契約のための初期費用が高い
・資産を管理する受託者に対する公的チェック機能がない(信託監督人をつける場合は1万~5万円/月が別途必要)

 

【代理人カード】

口座名義人と生計を同じくする家族や親族が、本人に代わって入出金できる銀行のキャッシュカード(1つの通帳につき通常1枚作ることができる)。資産の大半が現金で、預金額が1000万円以下の場合に適している

《メリット》
・カードを作った時点から、代理人である家族が必要なお金を引き出せる
・無料~1000円程度の手数料で、手軽にカードを作れる

《デメリット》
・認知症になった後では作れない
・1日あたりの利用限度額があるため、大きな金額は数日に分けて引き出すことになり、手間がかかる
・介護費用以外の目的でも、家族が引き出せてしまう

 

【信託銀行のサービス(サポート信託)】

信託銀行に口座を作り、家族や信頼できる人を手続代理人として指定し、介護費用の支払いなどを行う仕組み。代理人は、原則として3親等以内の親族だが、弁護士、司法書士、知人などの指定が可能な金融機関も。既存のプランで信託契約できるのは基本的に現金のみだが、1000万円以上の資産がある場合、株や不動産なども信託契約できる個別のプラン作成が可能なケースも

《メリット》
・代理人に家族以外を指名できるため、頼れる家族がいない人やおひとりさまも利用できる
・契約の内容以外の使用目的で、代理人が預金を引き出すことはできない

《デメリット》
・認知症になった後では信託契約は結べない
・信託金額の1~2%程度の設定手数料や、月額数百円~数千円の管理手数料がかかる場合がある