「寝不足」対策には日光を浴びて

寝苦しい夜が続き、寝不足になりがちな夏は、睡眠の質にも気をつけなければいけません。暑さでダメージを受けた細胞の修復やたまった疲労の回復には、良質な睡眠が不可欠なのです。

睡眠不足が続くと心の健康にも大きな影響を及ぼします。イライラや気力の低下、落ち込みといった症状が起こりやすくなる。さらに、秋にかけて日照時間が短くなることや、年末に向けて家事や仕事が忙しくなることでストレスが増し、うつ状態を悪化させてしまうケースも後を絶ちません。

省エネも大切ですが、健康を守るためにはエアコンや扇風機を積極的に使って睡眠環境を整えましょう。

暑さ対策にと窓やカーテンを一日中閉めきったままの家庭もありますが、生活リズムを整えるには、朝日を浴びることが重要。朝の日光を感知すると、14時間後にメラトニンという睡眠を誘導する物質が分泌されます。6時に起きて朝日を浴びれば、夜10時頃に眠くなり、早寝早起きのリズムが自然と整うのです。

また、就寝の1~2時間前に体温を上昇させると、寝つきがスムーズになります。夕食後に軽いストレッチやウォーキングをする。お風呂で炭酸ガス入りの入浴剤を使って血行をうながすなどすると、疲労回復にも役立ちます。

夏バテによる不調は、自分の弱点をケアして健康を保つためのバロメーター。太りやすい人は血圧やコレステロール値に気をつける、胃腸が弱い人は胃や大腸のがん検診を受ける。自律神経が乱れがちな人は、季節の変わり目に疲れをためないようにする。

家族それぞれの夏バテタイプを知ることで、一家の健康管理に役立てることもできるでしょう。たかが夏バテと侮らず、前向きに予防と対策を心がけてくださいね。