初場所の数日間に使う軍配

ところで、NHKテレビの大相撲中継の6日目は「行司デー」として、行司の出身地、行司になったきっかけ、装束、軍配などが、行司が土俵に上がるたびに紹介された。普段見ていながら、全く知らないことが多すぎ、学べた。

特に驚いたのが、行司の軍配について。幕内格の式守勘太夫は、157年前の2代目・式守勘太夫からの軍配を持っていた。普段は相撲博物館に保管されていて初場所の数日間に使うという。「一心一声」「如神」(ひとつの心、ひとつの声、神のごとし)と書いてあるそうで、軍配を前に土下座してしまいそうだ。

正面解説の九重親方(元大関・千代大海)はほかの紹介も含めて、「相撲協会に30年以上いて初めて聞くことばっかり」と驚いていた。アナウンサーが先輩から引き継がれた軍配を「ゆずりうちわ」と言っていた。この言葉も私は初めて聞いた。相撲の伝統文化は素晴らしい。力士たちが、その軍配の価値を意識したら、取組中に行司にぶつかりそうになった時、「どいて!」と叫び、「軍配よけ」をするのかと、余計なことを考えた。

残念なのが先場所、優勝争いの巴戦で負けた関脇・高安が、初場所こそ初優勝をと思っていたら、怪我のため1勝4敗で6日目から休場。同日、前頭12枚目・隠岐の海も休場し、その後引退を発表。前頭11枚目・栃ノ心は2勝2敗で肩の脱臼により5日目から休場。力士に怪我はつきものだが、気迫でといっても辛いものは辛い。

先週、テレビで健康についてやっていて、「これは良い、私に必要」と思い、足の体操をした。
ところが、次の日、相撲の記事を読みたくてスポーツ新聞を、徒歩3分のコンビニに買いに行くのにもふくらはぎが痛くて辛くなった。大判の湿布薬を1日貼ってみたが治らない。まだ治らないので、塩籠の傍に立ち、力士が怪我のところにやるように、お風呂場で足に塩をかけてみよう。すぐ治るとは思えないが…。

両国国技館

 

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