“イケオジ”の最高峰


芸能界の“神対応”といえば、明石家さんまさんが有名ですが、1月9日、『さんま・玉緒のお年玉 あんたの夢をかなえたろかSP2023』(TBS系)で、木村さんが一夜限りの『Beautiful Life』を復活させることに一役買ったことは大きな話題となりました。

木村さん主演の『Beautiful Life』はカリスマ美容師ブームを引き起こした



木村さんが美容師役を演じ、平成最高の視聴率、41.3%を記録した大人気ドラマで、その後、「カリスマ美容師ブーム」が巻き起こりました。プライベートでも仲良しのさんまさんがMCで、しかもドラマと同じ局ということで“夢”が実現したのでしょう。ちなみにその夢は、『Beautiful~』を見たのがきっかけで美容師になり、しかも劇中に出てきた店名『HOT LIP』を自身の店の屋号にしているほど熱狂的な木村さんファンの夫に、「なんとかして木村さんに会わせてあげたい」という妻の夢。それが見事に叶ったのです。

実は私は、当時創立した「早稲田美容専門学校」で特別講師をしているのですが、同校はまさに“キムタク効果”で男子生徒がいまも多く、卒業生からも“予約のとれない美容室”のオーナーが何人も誕生しています。

ほかにも、木村さんが主演したドラマを見たのをきっかけに、将来の仕事(ピアニスト、パイロット、シェフなど)を決めた人というのは大勢いらっしゃいます。その一人が、私が『バイキング』(フジテレビ系)で共演していた「弁護士法人 響」の徳原聖雨さんです。もちろん彼が見ていたのは『HERO』(フジテレビ系)。これをきっかけに法曹界を目指し、弁護士になった彼は、同じように“木村さんきっかけ”で仕事に就いた方たちと、木村さんも加わった座談会で共演経験もあります。まさに多くの人の“夢”のきっかけとなり、その背中を押し続けたのが木村さんだったというわけです。

思い返せば、木村さんの座長ぶりが際立ったと記者らの間で評判になったのは、2006年公開の映画、『武士の一分』の撮影時だったと記憶しています。このとき、取材に行った番記者たちが「木村くんが変わった」と言っていたのです。それ以前の木村さんに何か非があったというわけではなく、現場での木村さんの“現れ”が一つ高い場所に上がったというのが正確でしょうか。映画は山田洋次さん監督の、いわゆる“山田組”の作品。恐らくそこで、木村さんは多くのことを発見し、学び、吸収したのだと思います。

織田信長が木村さんに乗り移っていたと共演者やスタッフの多くが口にする『THE LEGEND & BUTTERFLY』が1月27日に公開された後は、4月期の“月9”ドラマ、『風間公親―教場0―』(フジテレビ系)がおおいに話題となるでしょう。2020年から2年連続で放送された新春スペシャル『教場』シリーズ、待望の連続ドラマ化です。

木村さんにとって“月9”主演は2014年の『HERO』以来、9年ぶり、通算11回目で、中山美穂さん、竹野内豊さん、福山雅治さんらの上をいく記録です。
昨年の11月で50歳になった木村さんは、いわゆる“イケオジ”の最高峰でもあり、テレビCMやイベントでの息を呑むような出で立ちには、10代、20代も注目をしていると聞きました。

ネガティブに言われることが多い「キムタクは何をやってもキムタク」をポジティブに捉え、「いつでもどこでもどんなときでも木村拓哉」で居続ける木村さんを高く評価していらしたのは2017年に公開された『無限の住人』の監督、三池崇史さんでした。共演した戸田恵梨香さんも同様で、インタビュアーからオフの木村さんの様子を聞かれた際、なんでそんなことを聞くの?と言いたげな表情で「ザ・木村拓哉」と言っておられました。

24時間、木村拓哉で居続け、「やっぱり木村拓哉はすごい」と改めて多くの人々に言わせた木村拓哉さん。本当にすごい人です。