若者が追い払いたいのは、自分を自分たらしめる要素なのかも

男友達は仕事柄、若い女性を多く知っている。若者のあいだで整形のハードルはどんどん下がり、他者に隠す必要がないと考えている人も多いとか。失敗したりトレンドが変わったりしたら、「お直し」をすればいいらしい。裾のお直し感覚である。

一方で、目指す顔が似通って、誰もが同じような美人になるとも言っていた。二十代なんて、まばゆい個性を取り返しのつかない欠点と取り違えても致し方無い季節。

我々が追い払いたいのが老けの表象だとしたら、若者が追い払いたいのは、自分を自分たらしめる要素なのかもしれない。

忌々しいほど人と違う点こそが、自分と他者を分ける貴重な境界線となることに気づくには、もう少し時間がかかるだろう。