7月に80歳の誕生日を迎える池乃めだかさん。小さな体を生かしたギャグとオンリーワンの存在感で吉本新喜劇で一時代を築きましたが、見た目を笑わないという世の中の変化をどう見るのか。《小ささ》を武器にしてきためだかさんが考える《ルッキズム》とは。
(取材・文・撮影◎中西正男 写真提供◎吉本興業)
(取材・文・撮影◎中西正男 写真提供◎吉本興業)
80歳になって感じた変化
今年7月で80歳になります。
人間、必ず死ぬことだけは決まってますし、それは分かってるつもりやったんですけど、実際にこの歳になってくると、いろいろ考えますね。自分が80歳なんてウソみたいやし「なんなんや、これは…」と戸惑う自分もいます。
こんな話をするのもアレですけど、体力的にも如実に落ちてきました。70歳頃まではね、僕、歩くのがものすごく速かったんです。せっかちなんもあるんでしょうけど、周りの人が「ちょっと待ってください…」と困るくらい速かった。それが、最近は目に見えて遅くなってきて、道を歩いても抜かされることの方が多くなりました。
仕事のペース的にも、今までは月に3週間ほど舞台に立っているのが基本だったのが、今は2週間にしてもらってます。いつまでも若い頃のようにはいかない。当たり前なんですけど、それは感じています。