(イラスト:さかがわ成美)

つまり政府の補助金は、電気代を下げるというよりは、急激に値上がりする電気代をある程度まで抑えるためのもの、と思ったほうがいいでしょう。

しかも、政府の補助は23年9月以降、3.5円と半減する予定で、その先の見通しは示されていません。エネルギー価格上昇の大きな原因となっているウクライナ侵攻などが長期化すると、家庭の電気代は下がるどころか先々上がり続ける可能性さえあります。

 

家庭でできる対策は

これだけ高騰すると、家庭でできることも限られますが、まずやってほしいのがA(アンペア)の見直し。今まで60Aだったら、これを40Aにすれば基本料金が月600円程度下がります。さらに、Aを下げたぶん、電気の使い方に気を配るようになり、使用量も減るかも。

また、電力会社の多くは、「時間帯割引」のプランを提供しています。夜間に電気料金が安くなるプランなら、日中は仕事で家を不在にしている場合など、上手に使えば節約できる。

さらに、ガスと電気のセット割引を活用するという手もあります。もし、余裕があるご家庭なら、冷蔵庫やエアコンなど古い家電を新しくすると、かなりの省エネ効果が期待できます。