「家より病院がいい」と言ってもいい

ただ、私のようなケースは、珍しいと思うんですよね。

身内や頼れる友人知人に医療関係者や介護に詳しい方がいる、というような。

家で最期を看取るためには、事前に、それなりの準備がいります。

昨今、訪問看護など、地域の在宅医療を支える施設も増えてきていますが、病院のように、プロが24時間常駐することは望めません。

頼みの綱は、やはり同居する家族。もしくは近隣に住む身内や、親しい友人知人となるでしょうが、個々の医療スキルにはバラつきがあって当然。

あるいは、看る側・看られる側双方の心と体の負担にもなりかねません。

「ウチの人、絶対、私の世話なんか無理やわ」

そんな不安が少しでもよぎったら、「家ではなく、緩和ケア病棟で過ごしたい!」と声高に主張しても、まったくOKです。

『緩和ケア医 がんを生きる31の奇跡』(著:大橋 洋平/双葉社)

医師は、病気は診られても、患者さんの家族や家庭環境まで見通すことは、なかなかできません。

どうかその時は、「家より病院がいい」と、堂々と言い張って下さい。

まーったく! ウェルカムです。

ただし、2つばかりアドバイスがあります。