紫苑さん「私は歯が悪く、インプラントを含めるとこれまでに2、3百万円くらいは歯に使ってきました」(写真提供:著者)
母子家庭で、二人の子どもを育てながらフリーランスで仕事をしてきた71歳のひとりシニア・紫苑さん。そのため年金の額は月に5万円ですが、お金を遣わなくても安心して暮らすための工夫の数々をブログに記すと話題となり、楽しい毎日の様子は新聞やテレビなどでも紹介されるようになりました。その紫苑さんの節約術を日々の暮らしとともに紹介していくのが当連載。第8回のテーマは「お金と健康の密接な関係」です。

歯に数百万円かけてきたけれど

お正月にお餅を食べていたら、奥のブリッジが浮きあがり、そのうち外れてしまいました。25年くらい前に作った四本ブリッジです。

私は歯が悪く、インプラントを含めるとこれまでに2、3百万円くらいは歯だけで使ってきました。

でも痛いのはもちろんお金だけではありません。歯痛があると辛く、何をしていても集中できなくなる。食事もちゃんと摂れず、中途半端に噛んだ食べ物は胃を重くしてしまいます。

これも日々の歯磨きを怠ったせいかな…と後悔していますが、怠ったつもりはなくても、歯にまつわるトラブルは一般的にもとても多いようで、生活習慣病とされる「歯槽膿漏(歯周炎)」は、成人のほぼすべての人に何らかの兆候が認められるそうです(厚生労働省発表)。

今では「歯周病がアルツハイマー認知症と関係しているのでは」という報道も頻繁に見られるようになっていますが、私は特に「歯科心身症」という病が気になっています。

「日本歯科心身医学会」のWEBサイトsikasinsin.or.jp)によれば、これは舌に病気が無くとも「舌が痛い」、歯の痛みの原因が無くとも「歯が痛いと感じる」など、口腔内に違和感を持つものだそう。

対処としては一般的に、心理療法や薬による治療が行われるそうで、精神科や心療内科との連携が必要なことも。結局、体のどこかが不調となれば、さまざまな医療を受ける必要が出てくるわけです。