「本並さんが改まって、「お父さんお母さんよろしいですか」と。突然何を!?って思ったら、「娘さんを幸せにしますので結婚してもいいでしょうか」と言ったんです。えっ、私にプロポーズもしないうちに、それ言うの!?って」(丸山さん)

「好きなんですけど、どうなんですか?」

本並 僕らは8年前、女子サッカークラブのスペランツァFC大阪高槻で監督と選手として出会ったんですが、初対面の印象は悪かった。彼女が試合に行くバスに遅刻してきたから、「何を遅れて来とるんだ」と。

丸山 メチャクチャ怒ってましたよね。バスの一番前の席に座られてましたけど、本当に怖くてバスに乗り込めないぐらい顔がデッカくなってた、怒りで。(笑)

本並 当時の桂里奈はあまりしゃべらなくて、けっこう人見知りだったかな。

丸山 現役の時は人間と会うというより、サッカーボールが友達というか、ボールのほうに意識がいってたから。

本並 僕が監督の時は選手3~4人を連れてご飯に行ったりもしていたから、それからはよくしゃべるようになった。

丸山 本並さんは、たぶん監督だからというのもあるんですけど、どんな質問をしても私が納得できる回答を絶対にしてくれたんです。それは私が現役をやめた後も変わらなかった。昨年の秋ぐらいからは、仕事のことでいろいろ相談するようになって、ご飯を一緒に食べに行ったり。

本並 特に今年に入ってからは、よく会うようになったよね。そこから自然に付き合うようになって。

丸山 私は好きだという自分の気持ちはいつも伝えていましたよね。「すごい好き、好き」って。だけど、昭和の男ってそれに言葉で返してくれないんですよ。

本並 おまえも昭和やないか。

丸山 いや、私はドップリ頭まで漬かっている昭和じゃなくて、膝上ぐらいまでなんで。「好きなんですけど、どうなんですか?」って聞いたら、やっと「俺も好きやで」って感じでした。

本並 男って、あまり「好き好き」と口に出して言わないでしょ。

丸山 態度でわかるだろっていうけど、女性はみんなきちんと言葉にしてほしいんですよね。今は新婚だからお互いに歩み寄っているけど、この先何年も一緒に暮らすようになると、忙しくてすれ違ったりして、うまくいかなくなることもあると思うんです。でも、普段から言葉に出して相手に自分の気持ちを伝えていれば、不仲になることはないって思う。態度だけじゃなく、言葉にすることが大事だと、本並さんも含めて世の男たちにキツく言いたいです!