統制型から振興型への転換

これまでの政策は文化産業を伝統文化の保存程度にしか見ていなかったが、文化芸術を支援するという原則を確立しようとした。

統制型から振興型への転換が強調され、同時に創造活動に対する様々な規制の撤廃・緩和が開始された。

まず、対策として文化分野の国家予算が増額された。

1998年には168億ウォンに過ぎなかった予算が、1999年には1000億ウォンと約6倍に増え、2000年には初めて国家総予算の1・0%を超えた。

翌年の2001年には文化予算総額が1兆ウォンを超え、量的成長をリードしようとしていた。

※本稿は、『韓国コンテンツのグローバル戦略』(星海社)の一部を再編集したものです。

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韓国コンテンツのグローバル戦略』(著:黄仙惠/星海社)

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