大切に育ててきた月下美人の花をお母さんにも見せてあげたい

相談相手? 

今は会えないけれど、電話をくれたり、LINEやメールなどでやりとりをしてくれる友達やいとこ、親身になってくださる方など、みんなに元気をもらっています。それに、会社の上司や同僚も話を聞いてくれるので助かっています。あとは、オンラインで岩佐さんの「認知症の親を介護する娘の会」に参加して相談に乗ってもらったり。ケアマネージャーや訪問看護師さんに話をできることも、私の支えになっています。

別に趣味ではないんですけれど、昔いただいた月下美人を大切に育ててきたら、今年はじめて花が咲いたんです。5年かかりました。

今夜、2回目の花が咲くんです。それが楽しみです。お母さんにも見せてあげたいんですけれど……。

お出かけ先でお蕎麦を食べながらの一枚

※本稿は、『認知症介護の話をしよう』(日東書院本社)の一部を再編集したものです。


認知症介護の話をしよう』(著:岩佐まり/日東書院本社)

若年性アルツハイマーの母を20歳から介護する著者が出会った、
認知症になった家族と生きる10人の物語

――不安や悩み、暮らしの工夫、向き合い方
家族の語りから見えてきたことがありました。

介護に正解はない――

明日からの介護生活に役立つ、介護者が知っておきたいことが満載。
年齢や性別、立場もさまざまな10人が、自身のことばで語るそれぞれの介護。

ひとりで抱え込まないで、
いろんなひとの話を聞いて、そして、周りのひとに自分の話をしてみてください。

介護について、家族について、
話をしているうちに勇気が湧いてきて、
また明日もがんばろうと思えたりするものです。

介護に正解はありません。

現実を知ることで前向きになれるヒントが、
ここに詰まっています。

「介護をする人は、介護をされる人のために、幸せにならなければいけない。それが私の持論です。本書には、そのためのヒントが詰まっています。」
(本文 「はじめに」より)