荻原さんいわく、「医療費控除」や「健康保険」の対象を事前に確認しておくことが医療費節約につながるそうで――(写真:本社写真部)
ある日突然、腰に激痛が走ったという経済ジャーナリストの荻原博子さん。急いで医者に行くと、原因は「肥満」と勤続疲労による坐骨神経痛でした。不健康な食生活の改善に努めるも、治療にかかる通院費用や薬代などが想像以上に家計を圧迫する現実に直面。さらに今後「太り過ぎ」で寿命を縮めてしまえば、もらえる年金も減り、医療費や介護費用が高額に。そんな自身の経験から、安心して老後を迎えるためには「健康」であるのが一番だと、体重を減らして貯金を増やす「荻原式・節約術」を推奨しています。その荻原さんいわく、「医療費控除」や「健康保険」の対象を事前に確認しておくことが医療費節約につながるそうで――。

医療費の節約術(1)年収の一番高い家族が確定申告すれば、「医療費控除」でお得に

年間に一定額以上の医療費を払っている会社員は、確定申告をすれば、「医療費控除」で払った税金が戻ってきます。

「医療費控除」は、1世帯で年10万円以上(または年間所得の5%のいずれか少ないほう)の保険対象の医療費を支払っている場合、確定申告によって超過額が課税所得から控除されます。

「医療費控除」で得するには、家族の医療費をまとめて、年収の一番高い人が確定申告するようにしましょう。

また、確定申告は5年間遡(さかのぼ)れます。

仮に2年前に大きな病気をして多額の医療費がかかったにもかかわらず「医療費控除」を確定申告していなければ、遡って申請すればいいでしょう。