「アラ還」の住まい事情

約8割を占める、全国の借家住まいの50代女性の多くはおそらく、今はまだ、目先の暮らしに追われ、老後のことなんて具体的に考える余裕もないのでしょう。早期退職する前の私がそうだったように、老後のことは老後になってから、ゆっくり考えればいいや、と思っているのではないでしょうか。

そんなご同類の女性たちに代わって、ひと足先にハッピーリタイアして「プチ老後」状態になっている私が、「アラ還」の住まい事情について調べようと思います。住宅の情報はほとんどが30、40代の若い人向けばかりで、老後の生活設計の中でどう考えるべきかは、誰も指南してくれません。老後は、借りていていいんでしょうか。買ってしまっていいんでしょうか?

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買うといっても、「老後の家」のための住宅ローンなんて、銀行は融資してくれるんでしょうか? 買えるとして、どんな予算感で考えれば、生活が破綻しないのでしょう。買わないのなら、老後になっても部屋を貸してもらえるものでしょうか。会社という後ろ盾がなくなり、保証人になれる身内もいない年齢になった時、シングル女性が家を借り続けることは可能なんでしょうか?

これから毎回、自分ごととして、調べていきます。どうぞ、お楽しみに。

(第1回おわり)

次回は、「公団へGO!~これぞ最後の頼みの綱、お金さえあれば何歳でも、単身無職でも借りられる!」をお届けします。

◆本連載が書籍化され3月8日に発売されました