「想定外」のストッパー
3140万円は予算オーバーでしたが、信頼できる大手リフォーム会社によるフルリフォーム済みです。開口部は北東ですが朝は日が差しそうでしたし、2階だけど目の前は小道なので隣のマンションやビルの住民と目線が合うこともなさそうです。自己資金は株や投資信託を売るつもりで、けっこう無理します。でも駅徒歩4分だから、ローンが終わった後は賃貸にしても借り手がつくでしょう――そうやって、パーフェクトじゃないけれど、妥協しようとしていました。けっこう頑張って探していたので疲れてましたし、もうここに決めてしまおう、あとは銀行さん次第だ――そう思った時です。ふと、占い師のことを思い出しました。これが、「想定外」のストッパーになりました。
占い。みなさんは信じますか? 私は、こと不動産や家相については信じます。しかも、不動産に詳しい、よく当たる占い師を知っているのです。占い師――O氏とします――は50代、自身も不動産投資をしています。一般論としての方位的な善し悪しだけでなく、アストロダイスや周易という占いで、物件ごとの地形や周辺環境を見てくれます。
何を隠そう、いま私が住んでいる賃貸マンションは、「このエリアに住むと運気が上がる」と占いで出た地域で探しました。二つの最終候補の中で「こっちのほうがより良い」と言われて引っ越してきた部屋です。前の賃貸物件の時に悩まされていた仕事上のトラブルは、こちらに越してからなくなりました。さすが、O氏の占いです。
――という経験があるので、予算的・物件的にこれなら行けるとなった時に、O氏に占ってもらうのは、私にとっては必須でした。仲介業者のT氏には、購入希望の申し込みを出すのをいったん待ってもらい、物件情報をO氏に伝えました。結果は、――「絶対ダメじゃないけれど、良くはない。苦労する」とのお見立て。ああ、ダメだ。やめます。
もともと、占いでは「川や墓や寺社や総合病院の近くの物件はダメ」と言うそうです。人が死ぬ場所は避けた方が良いからとのこと。特に墓や総合病院からはなるべく1キロ、最低でも500メートルは離れた場所を探しなさい、と言われていました。短期間住むだけならまだしも、購入してずっと住むなら、影響を強く受ける土地や周辺環境はとても重要なのだそうです。このD駅徒歩4分の物件は、この法則上は問題がなかったので、O氏の見立てでは私との相性が悪かったのかもしれません。