多くの夫婦が経済的な理由で共働きを選んでいる
図(3–3)を見てほしい。かつて家族の主流は専業主婦世帯だったのが、不景気の只中の90年代半ばから共働き世帯が逆転したことがわかるだろう。
現在、国は「女性の社会進出」をジェンダー(社会的な意味での性差)と絡めて全面的に推奨しているし、僕自身も多くの女性に活躍してほしいと願っている。だがそれとは別に、経済的な理由でやむをえず共働きをしている家庭も少なくないのだ。
共働き家族研究所が、夫婦が共働きをすることになった理由を調査している。結果は次の通りだ。
1位 生活にゆとりをもたせたい
2位 生活を維持するため
3位 住宅ローンの返済
4位 社会とのかかわりが持ちたかった
5位 将来に備えて
6位 自分の能力を生かせる仕事が欲しい
こうみると、4位と6位以外は、経済的な理由で共働きを選んでいることがわかるだろう。