「選手の人間味を伝えること、言語化できない思いを言葉にすることが僕の使命だと思っていて、インタビュー中、選手が口を開いてくれるまでじっと待つことも少なくありません」(松岡さん)

「応援したい」選手にあるもの

増田 それは修造さんの「聞く力」が引き出したお話ですよね。

松岡 「今日は話したい」と思うタイミングを見計らうのは大事ですね。選手に話す準備ができていないとき、僕は絶対深く入らないです。試合直前とか。

増田 競技者だったからわかる選手の気持ち、というのはありますね。修造さんだからできるインタビューだと思います。

松岡 限られたタイミングで一問一答しか許されていない新聞やテレビの記者と違って、時間も、場も、特権を与えてもらっていますから。だから選手の人間味を伝えること、言語化できない思いを言葉にすることが僕の使命だと思っていて、インタビュー中、選手が口を開いてくれるまでじっと待つことも少なくありません。

増田 私、それができないの。間があくと怖くなって、自分からしゃべっちゃう(笑)。ただ、選手が自分の思いを話しやすい時代になってはきていますよね。