紫苑さん、着物を着ていると「実はお金持ちなのでは?」と言われるそうですが――(写真提供:著者)
母子家庭で、二人の子どもを育てながらフリーランスで仕事をしてきた71歳のひとりシニア・紫苑さん。そのため年金の額は月に5万円ですが、お金を遣わなくても安心して暮らすための工夫の数々をブログに記すと話題となり、楽しい毎日の様子は新聞やテレビなどでも紹介されるようになりました。その紫苑さんの節約術を日々の暮らしとともに紹介していくのが当連載。第10回のテーマは「着物」です。

お祝いの日に

暖かい日が続き、桜の花も例年より早く開花しています。

卒業式の季節でもあり、街では袴姿の女性をよく見かけます。わが家でも、5歳になる孫の七五三のお祝いをするため、着慣れない着物を娘も着ると言っております。

「七歳までは神のうち」という言葉があります。子どもの死亡率が高かった昔は、三歳、五歳、七歳という節目の年に「この年まで無事に過ごせた」ことを神様に感謝していたのですね。

少子化の今、七五三のようなお祝いの機会は、かつてとまた違った意味で大切にされるようになったような気がします。そしてそのおめでたい日、私は自分で着物を着つつ娘の着付けを、そのあとはお宮参りと忙しい一日になりそうです。