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〈原因〉免疫異常が発生し自分の腸を攻撃する
潰瘍性大腸炎の原因はまだはっきりとはわかっていないのが現状ですが、最も有力なのが「免疫異常」です。免疫異常疾患のなかのひとつであり、遺伝的に「なりやすい体質」があると考えられています。
人間の身体には、異物が侵入するとそれを排除しようとする免疫機能が備わっています。その免疫機能になんらかの理由で異常が生じると、免疫担当細胞が自分の身体を攻撃してしまうのです。
この免疫異常が大腸に限って起きるのが潰瘍性大腸炎。つまり、腸管内で免疫異常が発生すると、免疫担当細胞のリンパ球やマクロファージ、顆粒球などが集まって、摂取した食物や腸の中の細菌と反応し、炎症を起こす物質を産生します。その結果、炎症が腸の表面を破壊し、さらに免疫細胞による攻撃が過熱するという悪循環を起こしてしまうのです。