大阪は韓国人が昔から多い地域だった

もう一つ、大阪は韓国人が昔から多い地域だったことも要因の一つと言えるかもしれません。

先ほどたこ焼きの起源について、「最初はラジオ焼きというすじ肉を使ったものが流行っていたけれど、その具の中身をタコに替えたのが始まり」だと言いましたね。

実はそもそもすじ肉を好んで食べていた人の中には韓国の人も含まれていました。韓国の釜山では、牛すじやホルモンを食べる習慣があったのです。

そして、釜山では同じように、もう一つ好んで食べられている食材があります。それこそがタコなのです。だから、韓国の人の好みに合わせた結果、たこ焼きが生まれた、という見方もできます。

もちろん、これらは推測の域を出ない部分も多いです。しかし、大阪でたこ焼きができたのは、いろんな理由が絡まっているということは確かでしょう。

ただ「大阪にいた誰々さんが最初に思い付いてたこ焼きを作ったから」というような偶然ではなく、いろんな要因が重なって、私たちはあのたこ焼きを食べられるようになったのです。

そう考えると、より一層たこ焼きがおいしく感じられますね。

解答例
ファストフードを好む大阪の食べ歩き文化、たこ焼き器を作れる町工場の存在、大阪に多くいた韓国人の食文化が融合してたこ焼きが生まれたから。

※本稿は、『「ドラゴン桜」式クイズで学ぶ東大思考 なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?』(星海社)の一部を再編集したものです。


「ドラゴン桜」式クイズで学ぶ東大思考 なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?』(著:宇野仙・西岡壱誠/星海社)

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