複数の感覚過敏で困っている子もいる

発達障害の子は感覚に特有の問題を抱えていて、だから日常生活のなかで苦痛を感じている場合があるのです。

たとえば感覚の「過敏性」は、発達障害のある子どもたちにはよく見られる特徴です。

『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル』(著:小嶋悠紀 イラスト・マンガ:かなしろにゃんこ。/講談社)

しかし、一般的な発達段階をたどって成長してきた大人には、なかなか理解できません。

だから〈これは単なる「わがまま」だ〉と判断して子どもを叱責し、知らず知らずのうちに傷つけていることがよくあります。

近年は聴覚過敏がよく知られるようになってきて、それは喜ばしいことですが、聴覚以外の感覚に過敏性がある子もたくさんいます。

また、複数の感覚過敏で困っている子もいます。そのことを、もっとたくさんの大人に知ってほしいと思います。知るだけでも、ずいぶんと理解は進むからです。