肌への刺激を嫌う「触覚過敏」

肌への刺激を嫌う子はめずらしくありません。下のマンガのように服が着られない子もいますし、他人に触れられるのをものすごくイヤがる子もいます。

服が着られない子もいます<『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル』より>

大人がほめるつもりで頭をなでたところ、「触るな!」と怒りだした子を見たことがありますが、きっと何か不快な刺激を感じたのでしょう。

同じ刺激でも、私たちと子どもたちでは、感じ方が違うことがあるのです。

たとえば次のような様子が見られる場合、その子には「触覚過敏」があるかもしれません。

・靴、靴下、首まわりがきつめのシャツなど、体に密着するタイプの服を嫌う
・服についているタグをしきりに気にする
・毎日同じものを着たがる

こういう行動が見られる子には、必ず次のような配慮が必要になります。

・無用な接触を避ける(とくに背後から体に触れるのはNG)
・サンダルなど、その子が落ち着いて過ごせる履物を探しておく
・服のタグをあらかじめ切り離しておく
・同じ素材の同じ服を複数枚用意しておく

触覚過敏については、服薬で軽減できたり、発達とともにゆるやかになったりすることが多いので、子どもが小さいときほど、ていねいに支援をしておきたいものです。

※本稿は、『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル』(講談社)の一部を再編集したものです。


発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル』(著:小嶋悠紀 イラスト・マンガ:かなしろにゃんこ。/講談社)

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