音が聞こえすぎる「聴覚過敏」

聴覚過敏」とは、いろいろな音が聞こえすぎてしまう状態のことです。

定型発達の子は、耳に入ってきた音を脳がうまく取捨選択してくれるのでいいのですが、聴覚に過敏性があると、音が無差別に、ときに大音量で聞こえてしまうようです。

少し想像してみましょう。

この記事を読んでいるあなたの隣に、誰かがいるとしましょう。その人が急に大きな声で話しかけてきたら、ビックリしますよね。「何? 何?」と混乱して、これから何が起こるのか、不安にもなるでしょう。

それと同じことが、発達障害の子には毎日・毎時間、起こっているのだと考えてください。

下のイラストのように、「たいしたことのない音量の音」が「大音量で急に降ってきた」ように感じてしまうこともあるのです。

「たいしたことのない音量の音」が「大音量で急に降ってきた」ように感じてしまうこともある<『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル』より>

だから、こちらに驚かせるつもりはなくても、ちょっと声かけしただけで、子どもがビクッとなってしまう場合があります。

とりわけ低学年や幼少期の子どもは、自分で大変さを訴えることができないので、聴覚に過敏性がないか、入念にチェックしてあげてください。

そして、聴覚過敏がある子には、音の聞こえにくい場所に座らせるとか、イヤーマフ、あるいはノイズキャンセリングイヤホンなどを使ってもらう、といった支援を行いましょう。