ピーコさんの《お説教部屋》
ピーコさんとも何かと御縁があって、もっとも感謝しているのは、キャスタードライバー時代、20数名いた先輩たちと共に、TBSラジオの会議室に《呼び出し》に遭ったことでした。「このままでは、キャスタードライバーは終わっちゃうわよ」というのがピーコさんが我々を呼び出した理由。そのときピーコさんが言ってくださったのは、「もっと真剣にやりなさい」「中継で、もっと話せることがあるでしょ」「キャスタードライバーだからこそ、やれることがあると思うわよ」などでした。
私もそうでしたが、いわゆる《腰かけ》的に働いていた人が大半だったし、TBSラジオ側も「フツーのお嬢さんたちがクルマを運転して外から中継を入れる」ことをコンセプトにしていた職種。色々な場面で《甘え》があったのでしょう。それをピーコさんはズバリ指摘し、わざわざ《お説教部屋》を用意し、私たちに説いてくださったのです。
もう一つ、すごく憶えているのは、私があるワイドショーで某女性歌手について解説した際、それを見ていた彼女のお母様からテレビ局へ大クレームが入り、その翌週、私が生放送で謝罪をすることになったときのこと。実際私は謝罪をしたのですが、同様のコメントを別番組でなさった、おすぎさんは「私は謝らないわよ」と謝罪をしなかったのだと後から聞きました。
そんな折、六本木の街中でばったり会ったピーコさんから、「大丈夫?(歌手名)って信じられないわよね。あんた(私のこと)、大ファンで、これまでもフォローしてたじゃない。お母さんはそれを知らなかったのかしら。おすぎはついに謝らなかったわよ!」と、すれ違いざまの数十秒でしたが、ピーコさんから心配していただき、クサクサしていた心がいっきに晴れたのを憶えています。