糖尿病は簡単に低血糖になる

そもそも、糖尿病の本質は、「血糖値が高すぎる病気」ではなく、「血糖値が安定しない病気」であることです。

簡単に高血糖になる反面、簡単に低血糖にもなるのです。そして、低血糖になる時間帯に、50を切ったりすると、臓器にダメージを与えるリスクが高まるのです。

私は、もっぱら「歩く」ことによって、血糖値をコントロールしています(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

また、慢性的な低血糖状態になると、体や脳の活性が落ち、ふらついたり、終日、頭がぼうっとしていることになりがちです。

脳波を測定すると、起きているのに、「徐波(じょは)」という睡眠時のような脳波が現れる人が増えるのです。

私は、高齢者の交通事故も、糖尿病の薬などによる「血糖値の下げすぎ」が一因なのではないかと懸念しています。

また、血糖値が低いと、アルツハイマー病になるリスクも高まるとみられています。

血糖値が下がる時間帯に、脳に糖分(栄養)が行き届かなくなるからです。