「最後に決めるのは自分だから、どうするにせよ、人のせいにしないことは大切なのかもしれないです」

 

雅治は、家族との間に新たな関係性が生まれたことを機に視界が開けていくが、松田さん自身にもそういう経験はあるのだろうか。

――それは、もちろんあると思います。まあ、家族といっても、子供がいなかったり、きょうだいとか、それぞれの家族の形があるから。僕の場合は家族がわりと近い仕事をしてたりするから、そこはまた、〈ならでは〉の形があるのかもしれないですし。

でも、家族に限らず、何でもそうだと思うんですけど、自分一人では気づけないことが山ほどあるから。良いことばかりではないけど、機会を与えてもらえるのはありがたいことですよ。――たまに、心ではわかっていても、その流れみたいなものに抗いたくなって、素直になれない自分もいるんですけど(笑)。

それでも、最後に決めるのは自分だから、どうするにせよ、人のせいにしないことは大切なのかもしれないです。

まあ、自分が選んでると思っていても、いろんな考え方だったり、世の中に情報は溢れていて、受け取りやすい時代なわけだから、その都度、ちゃんと取捨選択していかないといけないかもしれないですね。

情報といえば、このドラマで僕の母親役を演じている風吹ジュンさん。日頃からたくさんの海外ドラマを観ているそうで、撮影の待ち時間にオススメを教えていただいたんですが、観てみたらどれも本当に面白くて。人に勧めてもらうのはいいなと思いました。