足を運ぶ人たちとの価値観の合致

清水 ほかの著者が出したものでも、僕が「マーカーを引きまくったうえでより世間に広げたい」と感じるような素晴らしい本が世の中にはあります。残念ながらアマゾンkindleの機能などでは対応できないんですよね。マーカーを引くと誰かに共有されるんだけど、無制限にマーカーを引けば、本の内容全てが共有されかねないわけだし。

編集 読者としても、清水さんがマーカーをつけたところを知りたいかもしれません。

由井 繰り返しになりますが、そうした本は一般的な古本屋さんではほとんど価値を持ちません。それがこの店では、むしろお客さんから喜ばれる商品に変わる。

編集 そうした姿勢が“本の街“神保町へ足を運ぶ人の価値観とも合致していますよね。多くの人は、ここでしか見つけられないような本を探して神保町まで来るわけですから。

<その4に続く>


●その1:とにかくAmazon・メルカリから「距離」を置く。棚貸し書店「PASSAGE by ALL REVIEWS」が切り拓く新しい戦い方とは?

●その2:ネットに情報が溢れる中、どうやって「この本屋で買いたい」と思わせる?「PASSAGE by ALL REVIEWS」が切り拓く書店の戦い方

●第一回「このままだと本屋さんが無くなりそうだけど、できることは本当にもう無いの?」【赤坂・双子のライオン堂】編