イラスト◎岩田リョウコさん
新型コロナウイルス感染症の水際措置が緩和され、これから海外旅行を計画する人も少なくないのでは。翻訳アプリなど便利なツールが増えていますが、簡単な会話などはスマートに行いたいもの。12年間のアメリカでの生活の後、日本に帰国して執筆活動をしている岩田リョウコさんが教える、現地での英会話の基本とは。私たちが学校の授業で習った内容と、実際の英会話で使うフレーズはだいぶ異なるようで――。

誰も使わないフレーズなんです……!?

英語の授業で毎日毎日呪文のように繰り返したこのフレーズ。昭和世代なら「How are you?」と聞かれたら反射的に「Fine thank you, and you?」と自然に出てくると思います。でも実際の会話の場で使うかというと……使わないんです。ロボット感がすごいです。

英語の授業で一番最初に習った言葉で、しかも毎日言ってたのに、まさか使い物にならないなんて、ひどい……。じゃあなんて言うか。いろいろな答え方があるんですが、わたしはどんな場合でも、とりあえずいつも、

Good! How are you?

って言います。そんなに短くていいの?と思うかもしれませんが、いいんです。「ファインセンキューアンドユー」からこちらに変換しましょう。あ、でも「How are you? 」は普通に使います。他にも、

How are you doing? お元気ですか?
How’s it going? 調子はどう?

などちょっと変化球で聞かれるときもあります。でも答えは、

Good!

でパーフェクトです。

※ちなみに正しい英文法は「I'm well 」ですが、アメリカ口語英語ではgoodを使います。

イラスト◎岩田リョウコさん