集団クルミ割り行動

カラスは車が信号待ちしているときに路上にクルミを置き、信号が変わって車が動きだすのを待っている。「バーン」という大きな音がしてクルミが割れると、一斉に路上に舞い降り、砕けたクルミの破片をつつく。

カラスの集団クルミ割り行動である。オートバイや車の中には、路上のカラスを避けて徐行していくものもいる。

土手に貯食したクルミを取り出して道路に運ぶハシボソガラス(写真・唐沢孝一)

クルミは湖畔の土手から取り出して路上へと運ぶ。あらかじめ貯食しておいたものであろう。翌日も、朝から「集団クルミ割り行動」を観察した。

たまたま乗ったタクシーの運転手に尋ねると、「大分前から見てますよ」「カラスが飛び出て、急ブレーキをかけたこともある」と言う。観光案内所で尋ねると「珍しいですか? みんな知ってますよ」とのことである。

諏訪湖周辺では集団でのクルミ割りが当たり前になっている。群れに加わったカラスはクルミ割り行動を体験し、学習するため、個体群全体でこの行動を共有することになる。