紫苑さん「お金の考え方を変えれば、不安がなくなり、未来が楽しみになる」(写真:『72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』より)
日々物価が高騰するなか、支給額が変わらない年金に、経済的な不安を感じている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そんななか、月5万円の年金で楽しく生活しているのは、72歳ブロガーの紫苑さん。「頭のなかは焦りと不安でいっぱいだった」と語る紫苑さんが、年金5万円生活のなかで気づいたお金との向き合いかたとは。その紫苑さんいわく「お金の考え方を変えれば、不安がなくなり、未来が楽しみになる」そうで――。

不得意なことに興味や関心を持つようになった

「月5万円で、こんな生活ができるんですね。歳を取ることが怖くなくなります」
「食費1万円でも、豪華ですね」
「たくさんの工夫があり、すごく参考になります」

ブログにはこんな嬉しいコメントも多くいただきます。そのたびにどれほど嬉しいことか!

見ず知らずの人が私の生活に興味を持ってくれ、応援してくれる。読者の方からのコメントは確実に私の力となってくれました。

しかしブログには肯定的なコメントとともに多くの「質問」がきます。

「食費1万円というけど、紫苑さんは痩せているからそれでもいいとして、体重*キロの私にはとても足りません」
「本当に食費が1万円かどうかは分からない」
「ブログでは家の値段を書いていませんが、3千万円もの家を買えるなんて」

どこから流れたのか、家の間違った情報を突きつけてくる方もいます。

一番こたえたのはこんな家に関することです。

「税金総額1万円となっていますが、固定資産税は払っていますか」
「不動産は子ども名義で買ったとのことですが、相続税を払っていないのですか」

いえいえ、払っています。税金払わないと大変なことになります(汗)。

しかし、コメントで指摘されたように、これまで不動産を買ったことがないので、恥ずかしながら「家を買ったら固定資産税がかかる」ことを自分に降りかかる問題として考えたことはありませんでした。

家を購入したときも、数字とお金に弱い私はすべて息子に丸投げ。

息子は数字に強く、面倒な手続きをすべてしてくれたため、ブログに公表した後に、税金やお金に関して、あまりにも知らないことを思い知らされたのです。

そこから猛烈に学び始めた、と言えればいいのですが、それにはまだ時間がかかりました。

それでも少しずつ、これまで考えもしなかったこと、不得意なことに興味や関心を持つようになったことはたしかです。