節約して気づいた5つのメリット

「節約生活」と聞くと、少し不自由で暗い老後をイメージしますか?

私自身、ネガティブなイメージを持っていました。年金受給金額が具体的な数字となり、節約の必要性を否応なく突き付けられたときも、「これは一時的なことだから」と自分に言い聞かせる毎日でした。

今考えると「自分は中流。貧困ではない」という思い込みを抱いていたせいです。

しかし、毎月の収支をきちんと直視し、現状を受け入れ、節約を実践したことで私自身が大きく変わったのです。

余った布をつなぎ合わせて作ったパッチワークのカーテン(写真:『72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』より)

前著、『71歳、年金5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(大和書房)でも紹介しましたが、節約してすぐ5つのメリットに気づきました。

(1)安く美味しく身体にいい食生活で若返った

旬の野菜や安い鶏むね肉、いわし、さばなどを毎日食しているうち、持病も治り、体調がすっかり良くなりました。

(2)お金への不安がなくなった

月5万円内で暮らしているので、貯金を崩すことはなくなり、キャッシュフローが明確化し、安心して暮らせるようになりました。

(3)お金の遣いどころがはっきりしてきた

メリハリのある遣い方ができるようになりました。日々の生活では食材以外ほぼものは買いませんが、ときには美味しいものや趣味嗜好、リフォームといった分野にもお金を遣い、楽しめるようになりました。