地域おこし協力隊
「地方の田舎に移住するなら、地域おこし協力隊がうまく機能しているところを選ぶといいでしょう」とS氏。地域おこし協力隊の制度が始まったのは2009年度。すでに10年以上経ちます。「この制度がいまだに機能していないところは、そもそも移住者を受け入れない土地柄です。きっと誰が移住しても、うまくいきません。逆に制度がうまく行っているところなら、誰が行ってもうまく溶け込める可能性が大です。これから移住する人も幸せに暮らせる地方のはず。そういう地域を選ぶといいでしょう」
とはいえ、地方移住のサイトを見ると、「子育て世代」を念頭にしていると感じます。やっぱり年寄りより若者、定年世代より子育て世代に来て欲しいのが、地方の本音なのでは? 元市職員のS氏曰く、「本音では、移住して欲しいのは30、40代の子持ち世帯です。でも、定年後を見据えた移住であっても、来てくれるならありがたい」とのこと。地方に行くと、定年直後のアラ還が地域で一番の若手、などいうことも起きます。そういう場合、現役時代のスキルが意外に求められたりして、人口の多い都会でレッドオーシャンに埋もれるよりも、幸せに暮らせるかもしれません。
ちなみに、地方への移住については、国が運営しているサイト「はじめての移住応援サイト いいかも地方暮らし」を見ると、網羅的に見られます。移住者のための「移住支援金(最大100万円)」や、地域おこし協力隊や地方での求職支援などの情報もあります。あまりに情報がありすぎて、全国の都道府県のどこから選べばいいか、迷ってしまいますが。
また、地方の空き家バンクについては、各市町村ごとの「空き家バンク」のほか、ライフルホームズとアットホームにも特設ページがあります。ただし、いずれも市町村オリジナルの空き家バンクに比べると、掲載情報はお高い物件が多いように感じます。「流通するか」が前提の民間業者のサイトですから、当然といえば当然かもしれませんが、……。