ブッダが瞑想によってたどり着いた結論
仏教では自分の心に意識を向けて集中することを“瞑想”といいます。
瞑想と聞くと、なにか特別なことをしなければならないイメージを持たれるかもしれませんが、あまり難しく考えなくても大丈夫です。
瞑想は、あくまでも集中する力であり、そのエネルギーを活かすことにあります。
極端な話をしてしまえば、銀行強盗をしたり、詐欺で騙そうとしたり、なにか悪企みをするときにも瞑想の力は働いてしまいます。
これは「悪しき方向」に集中してしまっている状態です。
これを「善き自己改革のために充てていこう」とするのが仏教における修行なのです。
ブッダは瞑想によって、自分自身の心を観察し、その真理を発見しました。
苦しみが生まれる原因をしっかりと理解し、自分の心の中でつくられるプロセスを見つめることができれば、間違いなくそれを減らしていくことができる―これが修行によって導き出されたブッダの結論なのです。
※本稿は、『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』(アスコム)の一部を再編集したものです。
『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』(著:大愚元勝/アスコム)
本書では、長年にわたり数多くの人々の悩みや苦しみと向き合ってきた禅僧である著者が、仏教の思考法に基づき、自分の心との向き合い方、負の感情の手放し方をお伝えしていきます。